サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

2016-08-25から1日間の記事一覧

「神話の解体」としての小説・不可避なユーモア

小説の役割は、神話的な超越性とその厳粛な面差しを破壊することに存する。小説が所謂「物語」との間に決定的な断絶を見出すのは、こうした事情に拠っている。「物語」は、神話的な超越性や、その厳粛な外観との間に著しい親和性を有している。 だが、こうい…

今更ながら、達者な語り口 太宰治「津軽」

太宰治の「津軽」という半ば随筆めいた小説、いや、そもそも随筆とか小説といった区分が問題にならぬような領域で書かれた散文体の作品を、遅れ馳せながら、生まれて初めて通読した。昨日の午後、幕張新都心の蔦谷書店で買い求めて、つい先ほど読み終えた。…

「サラダ坊主日記」開設一周年記念の辞

この「サラダ坊主日記」というブログを開設して、遂に一年の月日が経過した。どうでもいいようなことではあるが、何事も節目を重んじるのは人として大切な心掛である。 昨年の8月25日に最初の記事を投稿してから、丁度一年後の今日までに累計で300件余…