村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編』(新潮文庫)を読み終えた。 読後の印象としては、長い物語が漸く具体的に、本格的に動き出したという感じである。一巻を通じて緻密に、慎重に、丁寧に整えられていった物語の基盤が、語り手の妻で…
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