サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

音楽

共感する歌は、広く届かないと、彼は言った

先日、NHKの「SWITCH」という興味深い番組で、映画監督の西川美和氏と、「いきものがかり」の水野良樹氏が対談していた。表題の「共感する歌は広く届かない」という発言は、水野氏のものである。 西川氏の「何故、自分たちの音楽活動がマス=大衆に…

「演歌」のメンタリティ

所謂「演歌」や「歌謡曲」という名称で扱われる邦楽には、男を支え、苦労を堪え忍ぶ健気な「女」というイメージが頻出する。女性の社会進出が叫ばれるようになって久しい昨今、そういうイメージが古臭く感じられるのは止むを得ない。しかも、そうした社会的…

植松伸夫「ザナルカンドにて」

植松伸夫の作曲した「ザナルカンドにて」は、極めて美しい旋律の曲だ。スクウェアから発売されたPS2のロールプレイングゲーム「FFX」の中で印象的に用いられたこの楽曲には、単なるゲームミュージックという枠組みを超越したクオリティが宿っている。…

痛ましい愛情の形 椎名林檎「ギブス」

以前に「音楽」というカテゴリーを自ら設けておきながら、一向にそのジャンルに関する記事を作成してこなかったので、偶には趣向を変えて椎名林檎の楽曲に就いて書いてみる。 椎名林檎の「ギブス」が発表されたのは、確か私が中学生の頃で、その金属的な音色…

蒼いプライド、路地裏のヒロイズム BUMP OF CHICKEN 「K」

音楽について語ることは酷く難しい。それは言葉について言葉で語る文学論とは異質な、異次元の難しさである。音楽は確かに何らかの意味を宿し、それによって私たちの心身に訴えかける非言語的な力を宿している。だが、それを「言葉」に翻訳して語り切ること…