サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

「サラダ坊主日記」新年の御挨拶(2017年)

 新年明けましておめでとうございます。サラダ坊主です。本年も何卒宜しく御願い申し上げます。

 クリスマス以来、大晦日、初売りと稼ぎどころの日々が続いて仕事が立て込んだ所為で、すっかり躰がボロボロになってしまった。官公庁は暮れの29日から正月休みに入る慣例らしいが、私の商売は反対に29日から三が日まで大忙しである。漸く歳を跨いでの苛酷な連勤を終え、昨日と今日は休みを貰ってぐったりしていた。とはいえ、昨日は私の実家へ妻子を伴って年賀の挨拶に出掛けねばならなかったので、そう暢気にもしていられなかった。

 大晦日と初売りが忙しいのは商人にとっては万々歳だが、生まれて初めて元旦営業というものを経験して、すっかり疲れ果ててしまった。一年の区切りが見えないというか、大晦日も元旦も単なる地続きの平日のような感覚で、有難味も湧いて来ない。私自身の希望としては、元旦営業というものは世の中から廃絶してもらいたい。欲を言えば三が日も営業を法的に禁じて欲しい。或いは、三が日が無理ならば大晦日を休みにして欲しい。勿論、毎日店を開けておけば何がしかの売り上げは立つに決まっているが、そういうのんべんだらりとした売り方は非効率である。

 伊勢丹三越グループは年始の初売りを三日からに変更したそうで、大変賢明な英断であると思う。街中にコンビニがあり、ECが発達している現代社会に、無理な元旦営業など不要である。これから日本は深刻な労働力不足の時代に雪崩れ込んでいくことは必定なのだから、未来を見越してビジネスモデルの体質を革めていくべきなのだ。乏しい労働力を掻き集めて無理に元旦から店を開けるのは、下品な手口でもある。皆が一斉に横並びに営業を止めてしまえば、誰も文句は言わなくなる筈だ。元旦でも需要がある以上は店を開けるべきだと社会的使命感に駆られるのは勝手だが、私たちの仕事は需要に振り回されるのではなく、需要をコントロールすることが本分である。だらしのないことを言うべきではない。正月は休むという社会的な合意を作り上げる為には、目先の金勘定の話は一旦脇へ退けておくべきだろう。そうでなければ、建設的な改革案など生まれようもないからだ。

 愚痴ばかりの御挨拶となってしまった。兎に角、気持ちを切り替えて新年に向き合いたい。これからも、この貧弱なる個人ブログ「サラダ坊主日記」を何卒御贔屓に願います。