サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

2018-10-19から1日間の記事一覧

夭折の幻想 三島由紀夫「春の雪」 2

引き続き、三島由紀夫の『春の雪』(新潮文庫)に就いて書く。 三島由紀夫という作家は、その夥しい文学的遺産の総体を通じて常に「恋愛」或いは「愛慾」に関する犀利で精密な分析のメスを揮い続けた。しかし、それは彼が例えば「潮騒」という異色の作品にお…