サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

2019-07-14から1日間の記事一覧

日常の「彼岸」に憧れて 三島由紀夫「離宮の松」

三島由紀夫の短篇小説「離宮の松」(『真夏の死』新潮文庫)に就いて書く。 退屈な日常への嫌悪、恐るべき倦怠への絶望的恐懼、これらの心理的現象は、如何にも三島由紀夫に相応しい主題である。延々と繰り返される単調な生活には、絢爛たる栄誉も残酷な悲劇…