三島由紀夫の短篇小説「岬にての物語」(『岬にての物語』新潮文庫)に就いて書く。 幼い少年の視線を通じて描かれた、この悲劇的な情死の物語は、例えば晩年の傑作「憂国」のように、当事者である若い男女に焦点を合わせていない。専ら少年の眼に映る風景が…
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