サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

2020-02-22から1日間の記事一覧

近親姦と死者 三島由紀夫「雛の宿」

三島由紀夫の短篇小説「雛の宿」(『女神』新潮文庫)に就いて書く。 この簡素な作品には、歴然たる霊異の彩色が盛られており、官能と禍々しさの入り混じった情景の数々は、単純な怪談とも割り切れない独特の風味を備えている。女子の成長を祈念する桃の節句…