サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

2020-05-08から1日間の記事一覧

芸術的実存の解析 三島由紀夫「旅の墓碑銘」 1

三島由紀夫の短篇小説「旅の墓碑銘」(『ラディゲの死』新潮文庫)に就いて書く。 菊田次郎と名付けられた本作の主役は、三島の他の作品(「火山の休暇」「死の島」)にも繰り返し登場する、作者の分身と思しき人物である。彼は芸術家であり、その独白を通じ…