「血」が騒めき、吠え立てる 中上健次「岬」について

どうもこんばんは、サラダ坊主です。 本日は癌で早世した作家、中上健次の出世作「岬」について書こうと思います。 戦後生まれの作家として初めて芥川賞の栄誉に輝いたこの作品は、和歌山県新宮市で生まれ育った中上氏の故郷をモデルとして綴られたもので、複雑に絡み合う「血縁」の問題を巡って物語は進んでいきます。 私…