「血縁」の反復と「地縁」の閉塞 中上健次「枯木灘」に関する読書メモ 1

最近、中上健次の有名な長篇小説「枯木灘」を通勤の行き帰りの電車で少しずつ読み返している。とはいえ、手元の文庫本自体は高校時代に買ったもので、途中まで読んで投げ出していたから、殆ど初めて通読するようなものである。とりあえず折り返しを僅かに過ぎたあたりまで読み進んだので、備忘録も兼ねて、ここに感想や考…