詩作 「霊園」

怖がりは なおらない 昔から夜の闇に たやすく怯えた横顔 あなたは蝋燭の焔の 揺めきを見つめる 死んだ人たちはもう帰らない わかっていると あなたは言う 月明かりが 墓標を静かに照らす 失ったものは もう二度と わたしたちの世界には戻らない 一瞬の愛しさのように 後悔だけが ひきずられて 長い影を路上に投げる 死人…