サラダ坊主日記

「この味がいいね」と君が言ったのはお世辞だったねサラダ記念日

私生活・回想

私が無職だったころ

私は二十歳の時に最初の結婚をした。所謂「授かり婚」という奴で、入籍の三箇月後には息子が産まれる予定であった。そのときの配偶者は離婚歴があり、九歳の娘を連れていた。大学を一年で中退し、実家暮らしのフリーターとして怠惰な日々を過ごしていた私は…

14号原理主義者の告発

昨夜投稿した記事に関して、妻からクレームが入った。 saladboze.hatenablog.com 表題に「幕張」という文字を入れておきながら、実際には海浜幕張のホテルに関する思い出しか綴られていないが、貴方は何か考え違いをしているようだ、海浜幕張というのは幕張…

路傍の酔漢

つい二週間ほど前の夜の話だ。私は勤め先の東京支社で日がな一日会議に明け暮れ、すっかり草臥れた体を引き摺って総武線の幕張駅へ辿り着いた。蒸し暑い夜だった。 家路を辿る途中に、昔ながらの酒屋があって、その脇に煙草の自動販売機と灰皿が置いてある。…

盗みたがる人

こういうことを人目に触れるところで書いていいのか分からないが、何でも備忘録として書き遺しておこうと思う。 私はわりと手癖の悪い人間であった。幼稚園に通っていた頃、何度か友達のおもちゃを盗んだ。どうしても欲しくて、我慢が利かず、こっそり盗み取…

京都残影

私は大阪府の枚方市というところで、中学二年生の終わりまで生まれ育った。枚方市は大阪府の北東部にあり、京都府八幡市と隣接していて、私の住んでいた樟葉という地域は京都府との境界線が眼と鼻の先であった。 中学だったか小学校だったか忘れたが、学校の…

読みながら考えるということ(カフカの斧)

今年に入ってから、私の身辺はずっと慌ただしい状況が続いている。三月に娘が産まれ、四月には幕張へ建てた新居へ引っ越し、五月には人事異動で勤め先が柏市から千葉市へ移った。それらの忙しく落ち着かない状況の渦中に身を置いていると案外自覚し辛いもの…

幕張からの近況報告

転居の都合で5月22日までパソコンのインターネットが繋がらないため、ブログの更新を暫く休んでいる。こんな拙いブログでも、熱心に読んでくださる方がいらっしゃるので、更新を怠ったまま放置し続けるのも失礼かと思い、近況報告を綴っておきたい。 ①4…

成熟と愛情(雨降る街で)

先日、妻が産科を退院して、搗き立ての餅のように柔らかな頬の娘と共に家へ帰ってきた。束の間の索然たる独居は終わりを迎え、親子三人の新しい生活が始まった訳だ。慣れない母親業にすっかり疲れた様子の妻を見ていると胸が痛むが、娘の天使のような寝顔を…

新しい環境 新しい思想(春に寄せて)

あと数日経てば、関東のソメイヨシノも開花しそうだと、先ほどNHKのキャスターが笑顔で伝えていた。未だ肌寒い日が続いているが、暖かくなり始めれば一挙に桜が咲いて、冬のことなど忘れてしまうだろう。そうやって何度も何度も、季節は何食わぬ顔で私た…

受け継がれる生命(私的な備忘録)

全くの私事なのだが、備忘録というか、思い出の記録として書き遺しておきたいことがある。誰の身にも降り掛かるという意味では平凡な出来事だが、その当事者にとっては極めて重要な意義を有する出来事が今日、起きたのである。 2016年3月15日、娘が産…

「追憶」の、様々な側面

既に日付が変わってしまったが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の甚大な災禍から、早くも私たちの国は五年の歳月を閲したことになる。 昨日はマスコミでもネットでも、様々な場面で「あの日」の追憶が語られ、綴られていた。あの悲劇を二度と繰…

「濫読」の他者志向性と「脚下照顧」の主体性

読書は高尚な趣味で、教育上、奨励されるべき習慣であると広く信じられている。無論、そのような取り澄ました考えにアレルギー反応を示す方々も少なからず存在するだろうが、本を読むのは素晴らしいことだという固定観念は、私たちの社会にかなり深々と食い…

「結婚」の要諦に関する省察

先日、部下の女性社員から妊娠と結婚の報告を受けた。相手は同じ会社の、以前に私の直属の部下であった若い男で、女の方は23歳、男が一つ上の24歳である。何れも新卒で入社してから年数の浅い、つまり安月給の身分で、所謂「できちゃった結婚」という奴…

思い出はいつもキレイだと、昔、テレビで歌っていたけれど

今週のお題「20歳」 十代の頃、私はいつも鬱屈した、満たされない思いを抱えて日々を生きていた。特別で崇高な悩みの種を抱えていたという訳ではない。誰だって十代の半ばから終わりにかけての季節に、原因も定かでない訳の分からぬ迷妄という奴に囚われるこ…

この世界に「平日」など存在しない

今週のお題「今の仕事を選んだ理由」 どうもこんばんは、サラダ坊主です。 今夜は少し体調が優れないので、余り明確な主題は定めずに気楽に書き流そうと思います。というような導入の文句を冒頭に掲げるのは、読んでくれる方々に対して失礼な発言かも知れま…

「正義感」は残酷な享楽の一種ではないのかという仮説(サディズム的欲望について)

どうもこんばんは、サラダ坊主です。 正月休みも終わり、世間もいよいよ平常営業を再開した印象ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。小売業の私は年の瀬も大晦日まで、年明けも二日から初売りで出勤と、盆も正月もないような日々を送っており、ブログの更…

社会的分業について

どうもこんばんは、サラダ坊主です。 今朝、仕事へ行く前に職場の近くの喫茶店で簡単な朝ごはんを食べようと思って並んでいたら、私の前に立っていたおばさんが店員に「紙袋ちょうだい」と言ってました。コーヒー豆とかを纏めて買ってたので、紙袋を要求する…

学習・模倣・創造

今週のお題「いま学んでみたいこと」 どうもサラダ坊主です。 昨晩から神戸へ出張しておりました。 夜の8時に新大阪を出て、東京へ着いたのが10時半。遠いといえば遠いことは間違いありませんが、それでもたった2時間半で大阪から東京へ自分の肉体が移動…

世界を愛すること、個人的であること

どうもサラダ坊主です。 チラチラとアクセスして頂いているようで、こんな個人的な雑文を読んで下さる奇特な方々に御礼申し上げます。 何の脈絡もない個人的なブログですが、暇潰しにどうぞ。 さて、個人的なブログというのは、この世界に無限に存在して広大…